テレビドラマを殆ど見ないんですが、子供の頃から時代劇、というより歴史物が好きなので
NHKの大河ドラマだけは毎年欠かさず見てます。
尤も、昨年の「葵 徳川三代」はややハズレでした。
その前の年の「元禄繚乱」もそうですが、長年見ていると同種の題材はいささか食傷気味になるのは致し方ありません。
第一、西田敏行の秀忠。秀忠なんだか「釣りバカ」の浜ちゃんなんだか、何を演じても最近同じに見えてしまいました。
スーさんや、佐々木課長、奥さんのミチコさんは出てこないの?とつい思ったりして。
役者が同じ役を続けすぎるとよくないとですね。
西田敏行も渥美清の道を進むのだろうかと心配です。余計なお世話ですが。
さて、NHK大河ドラマでよく取り上げられる時代・題材は、戦国時代、忠臣蔵、そして幕末がベスト3でしょう。
そしてもっとも人気の高いのは戦国物、逆にフシギといつも視聴率が悪く人気がないのは幕末物です。
派手な合戦シーンのある戦国物に比べると、主に京都とというごく狭い場所がその舞台、
しかも宮廷内での陰謀や駆け引きなど、密室政治が中心で話が複雑だし、
せいぜいアクション・シーンは新撰組の斬り合いくらいしかないので視聴者が退屈するのかもしれません。
また、使用された原作のNO.1は司馬遼太郎だと思いますが、
さすがにもう大河の元ネタには今後あまりならないでしょう。
原作はまだまだ豊富ですが、映像化可能な作品となると(・_・?)ハテ。
聞くところによると、日露戦争で活躍した秋山兄弟と正岡子規を扱った
「坂の上の雲」のドラマ化をNHK側は強く望んだそうですが、
生前、司馬遼から断られたし、死後も映像化しないコトを遺言しているそうです。
確かに、スケールの大きい話だけに、ちまちま扱われては原作を損なうだろうし、
演出によっては単なる英雄談や戦争物にされて、原作に込めた司馬の歴史観を歪める結果になりかねないから、
なかなか映像にはなりにくいかもしれません。
さて、今年の大河は「北条時宗」です。
史実と照らし合わせると何だか怪しげなところもありますが、今まで取り上げられたことのない時代ゆえ、
個人的には面白く見ています。でもあまり一般受けはしていないんでしょうか。
私は面白いですが、でも馴染みないから面白くない、
信長、秀吉、家康のような定番話の方が視聴者も安心して見られるというところもあるでしょうね。
(尤もマンネリの典型である水戸黄門は定番から離れましたが)。
更に来年の大河は前田利家とその妻まつを描いた、またしても定番戦国物、そして内助の功物?、
しかも民放トレンディドラマから総トレードしたような配役だそうで、
個人的には興味が今から失せてるいけど、でも若い人は見るのかな?
考えてみれば、大河ドラマって、高度成長期の遺物、つまり山あり谷あり、しかし努力して成功をつかむという
あるべき庶民出生物語の象徴として存在していた側面があると思います(これは朝の連ドラにも言えることです)
そう言う意味では、価値観の多様化した今、国民的ドラマとしてはその使命を終えているのかもしれません。
ところで今後の大河、
何十年後かには明治以降、或いは昭和も取り上げられる事があるんでしょうか(それまで続いてれば、の話ですが)
もかしたら、田中角栄とかも「昭和太閤記」とか言って、大河ドラマになったりして。。。?