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2002年06月02日(日) 「政府首脳」って誰?

政府首脳、非核三原則見直しの可能性に言及(朝日新聞 5/31)

政府首脳の「核保有可能」発言が問題化している。
でも、この「政府首脳」とは何者なんだろう?

名前を出さない約束でマスコミの取材に応じる場合、
自民党の三役クラス(連立だから自民党に限らないが)なら「与党首脳」となる。
でもこれは「政府」だから、閣僚だろう(副大臣の可能性もある)。
うち、小泉首相、福田官房長官は除外できる。
また、既に講演で公けに「憲法上は核保有可能」発言している、
安倍官房副長官でもないだろう。
時系列的にはこの「政府首脳」は、安倍副長官、更に福田長官の公式発言を受けて
コメントしているからである。
所管に直接関わりがありそうなのは外相か防衛庁長官あたりだが、
彼らの場合、むしろ不用意な発言をする事は差し控えるだろう。
一見、全く無関係なポストで、しかもタカ派的発言をしそうな閣僚に絞られてくる。
最近は、昔ほどハト・タカの区別がはっきりしなくなったが、
岸−福田派の流れを汲む森派、中曽根派系列の江亀派及び山崎派が
防衛問題でタカ派と見なされている。
この中の誰かだろうか。

しかし誰が言ったのかもわからない(マスコミは知っているが)発言で騒ぐのも、
理不尽な話だ。
そのせいか、件の「政府首脳」発言よりも、それをフォローした福田官房長官の
記者会見での発言(「法理論的には持ってもいい」)の方にマスコミや野党は
噛み付いている。
しかしこの発言は従来の政府答弁と同じ。為にする批判である。
朝日新聞は
「有事法制審議がさらに遅れることになりそうだ」と見通しを述べているが、
「なりそうだ」ではなくて、朝日の願望として「なって欲しい」、
更には朝日自身が「遅れさせてみせる」が本音だろう。
客観的な見通しを述べるような振りをして主観を書いたり、
それによって世論を誘導するのも新聞の常套手段である。



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