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2002年11月21日(木) 「影の車」(松本清張)

松本清張の連作小説(中公文庫)。
野村芳太郎の同名松竹映画は、この中の「潜在光景」のみ原作。
映画は昔見たが、原作をはじめて読んだので記す。

偶然、バスの中で幼なじみ(映画では岩下志麻)に再会した平凡なサラリーマンの主人公(同じく、加藤剛)は、彼女と愛人関係になる。
幼なじみは今は未亡人で、小学生の子供がいるが、その子は主人公に全くになつかない。、
あまつさえその子が自分に殺意を抱いている妄想に苛まれる。
何故なら彼は昔・・・(その真相は最後に明らかになる)

「砂の器」を清張は「映画は原作越えた」と絶賛したが(ちなみに清張は、「砂の器」以外の自分の原作のドラマ化を評価していない)、
映画「影の車」も原作をうまく映像化している傑作。
心理サスペンスだけで引っ張る手腕は見事。
加藤剛は「大岡越前」で有名だが、松本清張作品での演技は素晴らしい。


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