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ラヂオスターの悲劇
トマーシ
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2003年12月31日(水)
水曜の朝 午前三時

 くたびれて、道端に座り込んだ行商人。僕の耳はそんな風に僕の周りの音を集めていた。

「名札?」
「名札が何の関係がある?」

 一センチづつ近づいていくような月の光。 その影が揺れて、まるで引導を渡されるようだった。

 「今すぐ。」

 問答無用だった。 僕は途方にくれて、またベッドに倒れ込む。でも眠くはならない。眠りたくなかったからだ。

 僕は今、アート・テイタムのソロピアノを聞いていて、僕は今、これを打っている。

 アート・テイタムのピアノの心持ちを、うまくイメージできればと、思っている。

 そうするのに時間なんて関係ないのだ。