2002年04月26日(金)



【+ はじまり +】



読み取っては感情をフリーズさせる。
呑み込まれない様に瞳をキツク閉じる。
ダメ、ダメ。これは「アタシのもの」じゃない。
アタシの思い出じゃない、アタシの気持ちじゃない。
アタシの・・・・・・


「どうかしたの?」
隣のナナミに声をかけられて、気付く。
ピークは過ぎたみたいだ。
「ああ、なんでもないよ。立ち眩み。」
「ええ?気をつけなよー、そうじゃなくても働きすぎだよ。」
「アハハ。」
バイトを二つ掛け持ち、常に予定が入ってる日々。
でも、遊びじゃなくて。労働。
働きすぎなのは自分でも解ってるから笑ってその場は濁した。
「あ、じゃあ、アタシこっちだから、またね。」
駅のほうに向かってナナミは走っていく。
ナナミは中学のときの同級生。
そしてナナミはこれから二つ上の彼氏とデート。
アタシはこれから居酒屋のバイト。
何だか可笑しかった。
こんなに働くのは、ある意味アタシにとって修行。
人との距離。人間関係。自分を知る為の。そして
不用意に人を読み取らないようにする為の。
修行なんだ。
「さっきはやばかった・・・」
思わずひとりごちる。
何時からか解らない、思い出しても定かではない。
アタシには他人の思い出だとか、気持ちだとか・・・
アタシ自身にとっては余計な感情を読み取ってしまう力がある。
本当に余計なモノ。読まないぞと思って触れるのはいいんだけど、
特に何も構えずに尚且つ見知らぬ人に触れてしまうと、もうダメ。
その人の気持ち、思い出、記憶、全てじゃないけど、流れ込んでくる。
アタシはいつもそれを塞き止めるのに精一杯で。
下手すると呑み込まれて、自分の思い出とゴッチャになってしまう。
だから多分、アタシの記憶は既に怪しい。
ナナミはアタシの友達だった?
声をかけてきたのはナナミからだったけれど、既に疑う自分が其処に居て。

溜め息をついていたら、いつのまにか、バイト先についていた。
今日も働こう。自分のために。






++++++
突然に小説チックです(笑
「はじまり」ってありますが、先の展開決めてないです
続くかは明日の気分次第で(苦笑)
勢いだけで何処まで書けるんだろうね







 



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