日記でも再三話題にしている通り、私は最近バーチャファイター4の影響で格闘ゲームに舞い戻りました。皆さんご存知の通り、スト2に始まるこの格闘ゲームの世界というものはいい加減熟成されつつあり、発売間もないゲームであっても既に戦術が煮詰まりつつあります。 で、私は何のために安くないプレイ料金を払ってバーチャをしているかと言うと、これは紛れも無く「面白い対戦をしたいため」なのです。この面白い対戦というものは、読みあいや必死に考えた連携、又は意外性の攻撃など人間対人間でしか有り得ない面白さを享受することを意味します。その点では本物のスポーツの対戦などと同じ様な意味を持つ部分もあります。 ですから、読みあいや様々なプレーの持つ「意味」を極めた猛者たちとの対戦は、筐体の向こう側の相手の確固たる意思とのぶつかり合いとなり、私は喜んで100円を投入するわけです。そして、私は彼らの「上手い」プレイに驚嘆し、時には魅了されるわけです。だからこそ私は未だにゲーマーをやっているのだと言っても過言ではありません。
ですが、もちろん世の中には色々な方がいらっしゃいまして、私と同じ様な価値観でゲームをプレイしている方ばかりではありません。それが、「強い」方々なのです。 一般的な形容で言えば彼らもゲームが上手い人という様に一括りにされるのでしょうが、実際にやっている側にしてみると水と油の間柄といえます。彼らは、勝つ事こそを至上の目的とし、「人間に勝つことが面白い」という発想から100円を投入するのです。そして、現実でも強い兵士や格闘家を「戦闘マシーン」と評価する事からもわかるように、マシーンの如く効率よく、確実に、そしてでき得るならば手軽に相手にダメージを与えていく彼らのほうが、結果としての勝率は高くなります。(極々一部の極まった「上手くて強い」方々はまた違う次元でプレイしている様子で、これに当てはまりません)
お互い100円を投入しているわけで、やられたいと思う人はいません。しかし、上手い人はプレイスタイルを強い人に一旦切り変えなければ強い人には勝てず、その上勝ったとしても面白くないのです。互いが相容れることはスト2以来ついに果たせず、ネットなどの発言の場では「勝ちに走る卑怯者」だの「無駄な動きに走る甘ちゃん」だのといったお互いに対する罵倒が繰り返されてきました。
私は上手い人でありたいと思ってゲームをプレイしているわけですが、悲しいかな理解されない場合には衝突が起こります。先日、その例としてとてもわかりやすい出来事がありました。 今回バーチャファイター4はネットに繋がっており、iモードから相手を評価できるシステムがあるのですが、私のデータに一晩のうちにマイナス系統の評価が9つも投票されていました。初めてこれを目にしたときに、わが目を疑った後に大爆笑し、そして悲しくなりました。なるほど投票したと思われる人に心当たりがあります。一人、もしくは二人程度が何度も投票したのでしょう(対戦した数だけ投票できます)。私は先日投票された時点では全国のパイ使いの中で「ワンパターン評価」ランキングワースト10位タイらしいです。上手いプレイで強いプレイの方に勝とうと必死に挑んだ結果、また、強くなりかけている人に上手いプレイで勝った結果が、これです。カードを破棄するまで永遠に残る不名誉。しかしながら、上手いプレイを心がけている方ならば一度私とプレイしていただければそれが間違いだと気づいていただける程度のプレイをしている自負はあるので、これ自体には問題はありません。この場合に私が悲しんだ点は、要するに「気に食わない奴だから、腹いせに」という理由から評価を受けたという事実です。子供の所業と言えばそれまでなのですが、残念ながらその日に対戦した方は皆同い年かそれ以上の年齢の方々。私は相容れなくとも双方の立場を「理解」しているし、もうどう考えても子供ではないので、その様な考えを持てません。 全く、日本という国でゲームをしている以上、これは避けがたい事象であるといえるでしょう。悲しい、事実です。
ですが、それでも私はバーチャ4をプレイするのです。もっと私が上手くなり、そしてまだ見ぬ上手い人と最高の1分間を共有できる日を夢見ながら、また100円を投入するのです。
パワースマッシュで渋谷に遠征に行っていた時は、少なからず共有できていたんだよなぁ……。懐かしきかの日よ今またここに、です。
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