★恩田陸。 『図書館の海』

こういう新しい本をふっと図書館で手に入れると、無性に
うれしいものだ。しかも見つけたのは「返却カウンター」、
つまり誰よりも早く、である。
まだ「返されました」というコンピューター入力処理が行われて
いないのを、お願いして貸してもらった。ふふふ。

内容はそれぞれが独立した短編集。
お気に入りの「光の帝国」の続編がないかちょっとドキドキしたが
ないみたいだった、残念。
しかし「麦の海に沈む果実」や「六番目の小夜子」の外伝がある。

お気に入りは「春よ、こい」。ユーミンの歌が流れる・・・
映画を見ているような不思議な気分。そして、ホッとするラスト。
「イサオ・オサリヴァンを捜して」も、ちょっと変わっていたけど
好きかな。
「オデュッセイア」は星新一そのもののような。びっくり。

SFのようなミステリのような、いや普通の文学のような。
そういうちゅうぶらりんの浮遊感がこの人の持ち味なのかな。
2002年05月20日(月)
By ちゃいむ

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