8月末のキャンプの模様を連載しています。
そんな風に超慌ててまるで何かから逃げるようにキャンプに出発した我々であった。それは日常からの逃避?自分を解放するための心の旅?「ああ、だから今夜だけは〜」歌うな!って感じだ。
まあいいや。
そんな感じだったので普段は一般道を使うところ、高速道路を飛ばすのであった。BGMはもちろんハイウェイスター(頭の中でループ)。 そう、嬉しかったのである。”High”だったのかもしれない。でも、ホントの所は早く着かないとテント設営する時間が無くなりそう!暗くなっちゃうよー!という気持ちだったのである。嬉しい=20% 焦り=80% というわけで東北道に入った頃には早くも疲れちゃったのである。 そこで、たまらずサービスエリアで10分だけ爆睡。でも、この時点でまだ予約入れてないこの事実。いざとなったら黒磯の親戚の家に泊めてもらえばいいやなんて、他力本願の俄キャンパーなのであった。
しかし10分の爆睡でシャキーン!と気分壮快。キャンプ場に電話を入れるとあっさり予約完了。そこから1時間弱キャンプ場着6時。やったネ!なんとか明るいウチに設営は出来そうだ。
受付で前金で精算完了。なんとこの日はレディースデイだそうで、大人の女性が1人でも入っていれば全体の料金が20%引きになったのである。ゲートの鍵を受け取り、小躍りしながら車へ帰ろうとしたそのとき、不吉な会話を耳にしたのである。受付横のテーブルで20代のおにいさん数名がなにやら深刻な顔で相談していたのだ。
「どうする?ロッジに変更してもらおうか。」 「そうだな、なんせ大雨洪水雷注意報だもんな。」
・・・なぬぅ〜〜?
一抹の不安を胸に割り当てられたサイトに向かうのであった。 しかしサイトが狭い!でも、両隣のサイトがあいているので結構余裕はある。息子2号と2人でサクサクッと設営完了。もちろん大雨のことを考えて少しでも水はけの良さそうな位置にテントを張る。その間に妻と息子1号は買い出しと必要な物のレンタルの手続きである。 もう、キャンプも手慣れたもんで・・・。と言いたいところだが、今回は忘れ物のオンパレード。まずバーベキューグリル忘れた。それとフライパン、コーヒーのドリッパー、買ったばかりのプジョーのペッパーミル、食器洗い兼体洗い用の無香料の石鹸。まあ、忘れてしまったものはしょうがない。少々不自由でも何とかするのがアウトドアってもんさ。
テントを張って、タープを張り終わる頃にはもう真っ暗。すぐにレンタルのバーベキューグリル、というかバケツだねこれは、・・・に炭をおこす。いつもの鍋でご飯を炊くのはもう手慣れた物である。毎日これで妻はご飯炊いてるもんね。少々火加減がいつもと勝手が違い、柔らかめだけど上出来だ。夕食のメニューはひたすらバーベキューである。野菜を焼く、キノコを焼く、そして肉を焼く。味付けはそれぞれの取り皿のしょうゆオンリー。テーブルそっちのけでグリルのまわりに椅子を囲んで焼いては喰い、食っては焼き。よく冷えた缶ビールもいい調子に喉を駆け下りて行く。 「やっぱりキャンプはいいよねー!」毎回言ってしまうセリフだがこころからそう感じる瞬間である。
ご飯も残さずきれいに平らげて今度は風呂である。このキャンプ場には露天風呂がある!しかも無料はうれしい。ゆっくり風呂に入っているとなにやら怪しい雲行き。ぽつぽつと雨が降ってきた。 前に大雨の中テントで寝ていたら水が漏ってきて大変だったので、その経験をふまえてすかさずテントのペグを抜く。テントをタープの下に移動してタープの紐を締め直す。これで少々の土砂降りでも風さえ無ければ大丈夫だ。寝るまでの間テントの中でウノをやる。すると、みるみるうちに雨は強くなり、雷が鳴り出した。靴をテントの中にいれ、ランタンを消す頃には外はすごい状況に!薄いマットの上の寝袋に潜り込み、ポリエステルの布と薄いタープをへだてて大粒の雨がたたきつけ、激しい雷鳴と強烈な稲光の中まさに自然を体で感じながら家族4人狭いテントで眠りについたのである。
|