「ガラスの仮面」の月影先生の引き出しには黒い服が並んでいるという掲示板の書き込みを読んでハッと想い出した事があります。
マンガとはいえ、その衝撃的な画像は幼い私の両目を通して網膜にスルドく焼き付き、その画像から発せられるメッセージは私の心に深く刻みつけられたのでした。
トラウマ・・・、
そう、私にとってまさにトラウマと言ってもよい出来事それは・・・!
オバQ。
そう、それはオバQのタンスにずらりとぶら下げられたQ太郎の抜け殻のような服なのでありました。大きな目玉と口の部分のために開けられた虚ろな空洞が不気味にQ太郎の中身を強く意識させるのです。
オバQの中身って、・・なに!?
おっちょこちょいで大食らいで犬に弱い愛すべきキャラのQ太郎は実は表向きの仮の姿。その実体は何なの?隠された真実の姿とはっ!?
そう考え出すと等身大のQ太郎が物陰から密かにこちらを伺っているような気がするのです。
リアルQ太郎。
恐すぎです・・・。
それ以来、例えばパンダさんの着ぐるみがおどけたポーズをとっているとまわりの友達は「わぁーパンダちゃんだー!」と喜んで駆けよる様な場面でも私ひとりが後ずさりをする子供になってしまったのです。
「あのパンダの中身はもしかしたら悪いひと?ショッカーの怪人かも?」
私はQちゃんから人生の裏表を教えてもらいました。というか、何だかわからない裏側に対する必要以上の恐怖を。
正 「なんだよ!Qちゃん。暗い顔しやがって。俺とおめーの仲じゃねーか。何でも言ってみな!」 Q 「正ちゃん、今まで黙ってたけど実は俺よう・・」Q太郎はグラスに残ったバーボンを一息にあおるとポツポツと話し出した。
なぁーんて、大人になった正ちゃんとQちゃんが腹を割って話す場面とか描いて下さいよぉ。藤子先生。
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