未殺、己 「起きているとおかしくなるから」 躊躇うことなく その鋭利な刃を突き刺して 心の底から安堵して そして間もなく 刃からはぬるりとした 液が、滴る 嫌というほど見、感じたソレは やはり 今でも あたしを惑わす 冷たいセカイの入り口で躊躇しているその足を、 イけない方へと向かわせる 一種の麻薬 一歩を踏み出すその手前、大抵はそこでハッとする いけない、私にはまだやることがある やりたいことが それを思い出せればあたしの勝ち あぁ 次は勝てるかしら 戸惑いながら手探りで生きている不安定なあたし いつでもそっちにイけるように 準備は万全 でも未練タラタラ イくときは キッパリスッパリ だからって 準備なんかいらないよ まだころしてないよ、自分を |