もうそんなの欲しくなくなっちゃったね。 要らない、って思うんじゃなくて。 無性に怖くて欲しくないの。 きっとあてつけられても、受け入れ切れなくて否定しちゃうんだろう。 だってなんかこわいから。
息をすることは当然なことで。 こうして指が動くことも普通なこと。 頭が痛いのも日常で。 悲しくなることは、今日が終わっていくこと。 手を伸ばしても空回りする絶望。 今まで勝手に云ってたけれど、伸ばした先に何も無いことはこの上なく不安で。 完璧に理解しきって貰う事を否定しているくせに。 虚しくて虚しくて、こんな風に壊れていった。 考えることは生きることで。 死ぬことは・・・ナニ。
あたしはね、日記の上で経って仕舞ったこんな短い一年だったけれど。 夢を確かに、生きることさえ覚えたのよ。 だってあんなに光の集中する場所に立って。 其処では確実に、あたしの存在が認められていたの。 ライトの熱も、ひとの視線も、音の反響も、自分の足も。 たしかにあった。 無いものなんてなにひとつ無かった。 いきていた。 少し息が苦しかったけれど。
意味も答えも要らないと思った。 確かなものは、考えなくても其処に存在する。 そうしようなんて思わなくても、そうなって仕舞うものだった。 其処に在った。 確かめる術はもう、あたしは歌うことばかり。 ほうらまた勘違い。 あたしという絶望は希望。
ただ、頭が考えてくれないだけかも知れないけれどね。
|