⊂メトロ⊃
2002年06月28日(金)

水曜日には、病院へ行った。
眠れていなくてぼーっとしてたから、少し遅刻した。

矛盾した地下鉄の階段をふたつ降り、改札に切符を通して。
駅を左側に抜けて少しだけ賑やかな、レストラン街を息を止めて急ぐ。
カラオケ屋さんの間を進むと、しんと静まり返ったビルの入り口があって。
奥へ進むとエレベーターの扉がある。

先生と話しをして、腕を見て。
いままで一週間の事を、当たり障りなく話した。
ひとり暮らしをする事は不安じゃ無かったと答えると。
『強いね』って云われて少し嬉しかった。
新しく貰ったお薬が、強すぎるみたい。
息が苦しくなる。
今度は頓服も貰った。
あたしにとって、お薬は御護りなんかじゃない。
のむのでさえ難しい。

今日は学校に行って。
うたをうたった。
先生が褒めて、たくさんうたわせてくれた。
みんなは時間を持て余して、あたしを睨んでいるコもいた。
なんか、どうでも良かった。
うたがうたいたかった。
認めて欲しい。
あたしの存在を、そうやって。
好く事で、嫌う事で、忘れさせないように。
存在をうたうことで、憎まれる事で、此処に。



My追加
 << 足跡  すべて  糸 >>



由弥 [御手紙]