水曜日には、病院へ行った。 眠れていなくてぼーっとしてたから、少し遅刻した。
矛盾した地下鉄の階段をふたつ降り、改札に切符を通して。 駅を左側に抜けて少しだけ賑やかな、レストラン街を息を止めて急ぐ。 カラオケ屋さんの間を進むと、しんと静まり返ったビルの入り口があって。 奥へ進むとエレベーターの扉がある。
先生と話しをして、腕を見て。 いままで一週間の事を、当たり障りなく話した。 ひとり暮らしをする事は不安じゃ無かったと答えると。 『強いね』って云われて少し嬉しかった。 新しく貰ったお薬が、強すぎるみたい。 息が苦しくなる。 今度は頓服も貰った。 あたしにとって、お薬は御護りなんかじゃない。 のむのでさえ難しい。
今日は学校に行って。 うたをうたった。 先生が褒めて、たくさんうたわせてくれた。 みんなは時間を持て余して、あたしを睨んでいるコもいた。 なんか、どうでも良かった。 うたがうたいたかった。 認めて欲しい。 あたしの存在を、そうやって。 好く事で、嫌う事で、忘れさせないように。 存在をうたうことで、憎まれる事で、此処に。
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