セクサロイドは眠らない
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俺はさ、男の子だから
愛人業
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朝起きると、誰かの「意識」が私の中に入り込んでいた。私の空洞の体は、いろいろな意識に入り込まれ易い。今日は気分もいいので、その「意識」に身を任せてみる。
その「意識」は、ある店に入って行った。そして、一人の男に近寄った。涼しげな顔をした、スラリと背の高い男であったが、どことなく、遊び人風であった。「意識」は、男に寄り添っていた女を押しのけて、男の側に座った。男は、「おいおい。今日はそっちの女と過ごすつもりだったんだぜ」という顔をしたが、新しい女の登場をおもしろがって、気を取られている隙に、さっきまで男に寄り添っていた女は怒って店を出て行ってしまった。
私は煙草を吸わないが、その「意識」は煙草を吸った。その動作に、男は、何かを思い出すように目を細めていたが、まさか、と首を振って、 「どこか行こうか」 とささやいて来た。
「意識」は、腕を男に巻きつけて、行きましょう、と席を立った。
男に唇を吸われると、途端に「意識」は激しく動揺したが、嫌がっているというよりは、喜んでいるようだった。先ほどまでの蓮っ葉な態度は消え、急にオドオドした様子に変わったように見えた。
その「意識」のセックスはつまらなかった。男の下で、ただ、されるがままにじっとしていた。
急に「意識」は涙を流して、 「おにいちゃん・・・」 とつぶやいた。
男は驚いて、私の顔を見つめた。男の物が萎えて行くのが分かった。
男の欲望が萎えてしまうのは全くつまらなかったので、私は、「意識」を体から追い出して、男の体の上にまたがった。男のものが再び硬くなった。
「あなた、素敵よ」 とつぶやくと、男は安心したように私の顔を引き寄せた。
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