僕の声は低音だ。最近、その声をほめられることがよくある。人間、ほめられて悪い気はしない。声変わりがいつだったのかあまり覚えていないが、たぶん中学の頃だったように思う。
今でこそほめられることが多くなったこの低音ヴォイスが、その頃はあまり好きになれなかった。理由は目立つから。先輩に呼び止められて「お前、いい声しとるなあ。ちょっとしゃべってみろよ」なんて言われ、無理やりしゃべらされたこともあった。目立たなければそんなこともないのに・・・と思ったりしたものだ。
高校のとき、とてもショックな出来事があった。低音の声というのは聞き取りにくいので、普通の大きさで話していても聞き直されることがままある。当時の僕は、そのことをなんとなく気にしていた。
担任との個人面談で相談したら、なんと通知表に「意識しすぎ」なんて書かれていた。これはショックだった。今も忘れていないぐらいだから、当時は相当傷ついていたのだろう。僕はその担任の名前を今も忘れない。教師としては失格だから。
でもその声が、今は僕のトレードマークになっている。ジンセイ、何が幸いするかわからない。親に感謝しなきゃね。
僕の低音ヴォイスは、わりとマイク乗りがいい。これは番組をつくる上で、とても大切なことだ。そうなると・・・。
まあ、なんとなく予想できるでしょ(笑)。この秋はおもしろくなるかもね。
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