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氷砂糖

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本当の夏休み
2001年08月25日(土)

小学校低学年の頃は、宿題も最後のほうにまとめてかたづけていたし、終わらなくてヒーと言いつつ寝不足になって新学期を迎えたりしていたのだと思う。しかし中学生あたりでは、夏休み残り5日、あたりには全部終えるようになっていた。あまり早めに終わらせすぎるのも落ち着かないし無理があったし、すこし余裕をもっておけば何か抜けていてもカバーできる、というくらいの日数を残して。ただ、その設定は単なる目安であって、目的はべつのところにあった。

そう、それは「休みなんだから休みたい」という単純きわまりない気持ちから始めたのだ。勉強にせよ部活にせよお手伝いにせよ、いやではないしあってもいいが、本当の自分の夏休み、という気がしなかったのだ。だからせめて自分で計画を前倒しにしても空き時間を作り、「本当の夏休み」を味わいたかったのだろうと思う。

といってもわたしはアウトドアな人間でも、アクティブだとか社交的だとかいう人間ではないので、ひとりぼうっと物思いにふけるとか、適当に散歩するとか、のんびりと本を読む、程度しかしていなかったとは思う。それでも、何かから解放された、自由な時間、という気がしてとても嬉しかった。だから夏休み最後の数日は、いつもとてもぜいたくな、ゆたかな時間として記憶に残っている。



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