仕事の帰り、横断歩道の前で、信号が青になるのを待っていた時。後ろから、若い女の子ふたりの話し声が聞こえた。 「ねー、人間って3日寝ないと死ぬんだよねー。あたし今日寝なかったら死んじゃうから、もう明日のテストは捨てるー」 「えーあたしもうはじめから明日のは捨ててるよー。だって絶対無理じゃんあんなのー。その時間他の科目にまわしたほうが有効に使えるよー」 「ねえねえあれ出ないかな、あのへんはちゃんと勉強したじゃん」 「出るといいよねー。でもそういうとこに限って出ないんだよねー。あたし今回惨敗かもー」 「そんなこといっていつもなんとかうまくいってるじゃーん。あたしのほうが超危ないよ、全然出席してなかったんだもん」 というような内容だった。そういえば、この近くには大学があるのだった。そんなに偏差値は高くないし、何か特別有名なこともないので、近所に勤めるようになるまで名前も知らなかった大学だ。でも、こういうのを聞くと、ご近所のよしみもあってか、頑張れー、うまくいくといいよね、みたいなことを思う。
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