スーパーで買い物をするとき、大抵ラベルを見る。どこ産なのかなとか、賞味期限はいつまでかなとか、添加物はどういうのが入ってるのかなとか。わたしはじっくり見るタイプではないけれど、それでもざっと書いてあることを見てから、買うか否か考えるほうだ。 ただ、これまでは何も疑わずそこにある情報を鵜呑みにしていたのだけれど、最近はふと考えが止まってしまうようになった。書かれていることを信用できるって、それが普通だと思ってたけれど、そう思えるのって、本当はすごく貴重なことだったのかもしれない、とか。 ラベルで嘘をつこうと思ったらつけるのだ。だまされるのは悲しい。でも、だますようなことをしなくてはならなかったひとも悲しかったのではないだろうか。生きるためにはお金が必要で、お金を得るためには働かなくてはいけなくて、働く場所である会社は、利益を追求するところで..。 わたしは忘れやすく、記憶力が弱い人間だ。だから、一定の時間がたてば、何も考えずものを買っていた日々に戻ってしまうと思う。でも、しばらくは、ラベルを眺めながら、あれこれと思いをめぐらして買い物をしそうだ。
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