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たまたま運良くここにいるけど
夫が、ライコスで読んだ、というニュースについて話してくれた。それは群馬県伊勢崎市で昨年11月、無職の女性(当時36歳)が内縁の夫(37歳)ら家族4人に殺された、という事件だ。彼女は98年ごろから容疑者と同居をはじめ、一年後から十分な食事をさせてもらえず、餓死したのだという。容疑者たちは彼女が家事をやらないことに腹を立て、日常的に虐待していたらしい。
ふだん家事をよくさぼり、それでものうのうと生きているわたしは、これを聞いてとても恐かった。何か一つ運命の歯車がべつのかみ方をしていたら、わたしも彼女のようなことになっていたかもしれない。また、これから何かふとしたことで、彼女のようなことになるかもしれない。今はたまたま、運良くここで生きているけれど。彼女はどんなに恐かったろう、苦しかったろう、と考えていたら悲しくなった。
わたしは実母による幼児虐待というのは、許されるわけではないとしても、母親も被害者なのだと思っている。しかし赤の他人が、大人を虐待するのは、どう考えても間違っているだろう、と思う。彼女のご冥福を心から祈るとともに、どうかこんな異常で辛い事件が、たびたび起こることのないように祈る。そして自分が、周囲の人の助けの中、どうにかこうにか生き延びていることに、感謝しなければ..とあらためて思った。
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