stray notes

氷砂糖

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音楽に重ならない記憶
2003年08月10日(日)

時間に余裕があるので、昔録音しておいたカセットテープ(!)を聞いてみた。あー、さすがに音の感じが古いな、と思うのもあるし、数年前のものでも、今のレベルとそんなに変わらないなと思うのもある。それにしても、こうして昔の歌を聞いていても、当時の自分がさっぱり浮かばない、というのは、やっぱり記憶力が少ないのと、うすらぼんやり生きてるからなんだろうなぁ、としみじみ思う。まあ言い訳めいたことを考えれば、歌が流行っていたときに聞いてたとは限らなくて、時間がたってからレンタルしていたり、適当に家事の合間に流していたりで、「そのときにだけ聞いていた」わけではないこともあるのだろうけれど。

最近、CDTVの3時間スペシャルをvideoにとってあったので、何回かに分けてそれもみた。過去10年のランキングやゲストライブを眺めながら、うーん記憶の年表がくちゃぐちゃだなーと思う。あれ、この曲ってこの時期だったの? みたいな。えっ、この曲とこの曲は同時期だっけ? とか。そういえば神経衰弱も苦手なんですよねー、わたし……。記憶、というのは何もかも消えてなくなるわけじゃなくて、頭のどこかに残ってることも多いらしいから、わたしの脳はひきだしが整理されてなかったり、鍵がさびついてたりで、とりだせない記憶だらけなのだろうと思う。ただ、それでも「あー、この曲は遠距離恋愛中によく聞いたなぁ。この手の曲ばかり聞いてたし」とか、「あー、このあたりはけっこう覚えてるな。ちょうど学生時代だったから、きっと心身ともにゆとりがあったんだなぁ」程度はわかるんですが。それって後付けの、言葉で意味をもたせた記憶であって。その曲を聴いたから当時が甦る、という形ではまるでないんですよね。

弟は記憶力のいい子で、人生経験も豊富で、神経衰弱も得意で、「当時の音楽を聞けば当時の自分を思い出す」タイプだったのですが。そういうのって、どんな感じなのかなー……と、思ってしまうほどにわたしからは遠い感覚だったりします。



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