これもまた本の話。 空き時間さえあれば本を読んでいるせいか、たまに。いい本ない? とか、最近のお薦めは? と聞かれることがあるのだけれど、うーん。本って、自分が選ぶものではないでしょうか。あるいは本に呼ばれる、というか。 人によって、読書に求めるものや本の面白さって、違うと思うのです。テーマは軽いのがいいひともいれば重いのがいいひともいて。やわらかく読みやすい文が好きな人もいれば、かたくても読み応えのあるほうが好きな人もいて。フィクションが駄目な人、ノンフィクションが苦手な人、トラウマに抵触するような本は避けたい人、平気な人、なんとか読める人、などなど。またいつも同じような本がいいとは限らなくて、そのときの心境や状況によってはほしい内容が変わってくるかもしれない(逆にいつもいつも同じようなのを読みたい人もいるかもしれない)。 特定ジャンルに詳しい人どうしなら、薦めあいも可能かな、とは思うのですが。ひとくちに推理小説といっても、古典的なものから最新のものまであるだろうし、SFだっていろいろだし、成り立つところでは成り立つとしても、お互いの傾向がわからないと難しいんじゃないかな……考えすぎ? ものすごく売れた本、というのは大衆受けしてるわけで、だいたいのひとにいいのかなとも思うけど、売れてなくても一部で熱狂的に好かれる場合もあるんだろうし。一般受けしているからといって「その人」に合うかはわからない。Aという作家のBという作品が好きでも同じ作家のCという作品は好きでないかもしれない。Aという作家に影響を受けたDという作家を、Eさんは気に入ってもFさんは気に入らないかもしれない。それって、読む前にはわからないことのように思う。 さて、なんでこんなことをうだうだ考えているかというと。最近、「koiさんは××って凄い好きだと思いますよ!」とお薦めされたせいです。WEBの書評とかを読んだ感じ、その作家さんにあまり惹かれたことはないのです。そしてそのかたが知ってるわたし、というのはデータがあまり多くないわけで、何を根拠にそう確信されたのかいまいちわからない。でも善意と友好心からいってくれてるのは間違いなさそうだから、一応チェックしてみようと思うけど、好きになれなかったらどうすればいいのだろう? というか正確な判断ができるだろうか?
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