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その「おかえりなさい」って、凄く恥ずかしいんですけど。
大きなショッピングセンターや百貨店などで服を買うとき、わたしはあーでもないこーでもないと考えながらあちこち見る。いつもわたしはこのブランド! とかいうこだわりはなく、とりあえず値段はここからここまでのレベルかな? くらいの基準しかなく、ほしいもののイメージも曖昧だからだ。
たとえば、「ピンクのトップスがほしいなー薄手ニットか厚手のカットソーでー」程度。しかも見てる途中でほかによさそうなものがあれば、「ピンクでなくてもいっかー」になってしまったりする。そんなわけで、2〜3件にしぼるまで文字通り右往左往することになる。比較のため、同じ店に何度も足を運ぶのも珍しくない。本人は楽しいのでかまわないのだが……。
恥ずかしいのは、店員さんに覚えられてしまうこと。そして「おかえりなさーい」とかって言われてしまうとき。思わず頭の中、裏声で「ヤメテェェェ」とか叫びたくなるくらい恥ずかしいです。*ちなみに普段のわたしの声は女性にしては低めです。気合を入れればドスのきいた声も出ます。
販売職の方、接客の好きな方はひとを覚えるのが得意なのかもしれませんし、わたしは単独行動が多く、身長もひょろっと高めで、動作も緩慢とくれば、印象に残りやすいのかもしれませんが……。忘れて下さい〜。わたし、自分がひとの顔や名前を覚えるのが大の苦手なもので、覚えられちゃうのつらいんですよ。なんというか、自分だけ真っ暗闇にいて人の気配はわかるのに誰も見えない場所で、周りからは自分がくっきり見えてるかのような軽い恐怖と不安が。
まあもういいとしの大人なんで、表面上はへらへらと話を合わせて応対しますが、うー。とかなんとか夫に話してたら、「俺人がきてほしくないときはそういう雰囲気にするよ?」みたく言ってましたが。わたし、「話し掛けないでねオーラ」って、あまり出せないんですよ。その場限りのおしゃべりも嫌いではない(うん、そとのき限りなら)し、綺麗な女の人にも弱いし。だから、こっそり祈るだけですね。早く記憶よ消えてくれ〜って。で、しばらくその店には行かない、と。
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