stray notes

氷砂糖

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ほしくてほしくて まちきれなくて
2004年04月07日(水)

珍しく、文庫本でない本を買いました。まあ税込み1050円で、ソフトカバーで、値段も大きさも手頃だったので、迷うほどのことでもなかったのですが……図書館に入るまで待てなかったのは本当に久しぶりです。

最近気づきましたが、わたしの場合買い物でストレスを解消しようとしても、服や化粧品には、多少気分が上向きでないと購入意欲がわかないようです。一方落ち込めば落ち込むほど、我慢がきかなくなるのは本や漫画、雑誌の類。あまりに落ち込むと身なりにかまう余裕がなくなり、活字に逃避したくなるということなのかも。本なら自己嫌悪に陥ってるとき、大嫌いな自分を忘れて、別世界に行けるけれど、服や化粧品だと向き合わなきゃいけませんものね。

話は戻りまして、買ったのは松久淳「愛の教訓」です。少し前、このひとのエッセイを雑誌で見かけ、面白かった記憶があり、手にとりました。ぱらぱらと中味を見たら、思わず心の中で笑ってしまいました(顔も緩んでたかも)。吹き出したりげらげら笑ったりする感じではないのですが、みもふたもないところが妙に心地よくて、たまにはこういうのもいいかな、と。通勤時の楽しみが増えました。そういえば、男性作家の書く話が苦手なわたしにしてはほとんど抵抗がなかったなぁ。

わたしはひとりの作家が気に入ると、他の作品も読みたくなります。というわけで「愛があるから大丈夫」と、「ヤング晩年」は図書館にあったのでラッキー、とばかりに借りてきました。まず「愛があるから大丈夫」読了。うん、これも読みやすくて面白い。少し軽い気もするけど、テンポもいいし、味があるし、憎めない。翌日「ヤング晩年」も読了。これもよかったけれど、こちらは男の人のほうがより楽しめる内容かな。

以前夫と歩いていたとき、公園で男子学生が集団で「ゲッツ!」のポーズをして写真をとっていたのを見たとき、「あー、ばかっぽいなー。でもなんかものすごくしあわせそー」と思ったのを思い出しました(そういう話ではないし、そういうのとは違うのですが)。何はともあれしばらくは活字に餓えなくてすみそうです。

しかしわたし、書店で見かけても、「天国の本屋」シリーズには惹かれなかったんですよね。絵はきれいだと思った覚えがあるけど。機会があったらみてみようかな(後日談。ぱらぱらみてみたけど、やっぱり少しも惹かれなかったです。エッセイ→小説の順で読んで、気に入ることもあるのですが……これは松久淳にしか興味がわかないということなのかなぁ?)



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