umityanの日記
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| 2002年08月07日(水) |
友、遠方へ去る。悲しからずや。 |
友、遠方へ去る。悲しからずや。 at 2002 08/07 12:15 編集
昨夜は、さる小料理屋の常連一見客の送別会だった。彼は当地へ単身赴任以来、二年半の生活。ほぼ、毎日のごとく、当小料理屋へ足を運び、いたくママさんに気に入られていた。それもそのはず、今ではすっかり、当店のナンバーワンの客。僕はすでにその地位を陥落していた。そのママさんが彼の送別会を企画。僕も招待に預かったわけである。「やまちゃん、やまちゃん」が彼の愛称。彼はいつも黙々と酒を飲んでいた。時々、僕達と会話することもあったが、いつも聞き役に徹してくれていた。また、ボスや僕達の超やかましい、へたくそなカラオケにも屈せず、淡々とわが道を行く人であった。 彼の登場は時代の流れか。八方美人でわがままを通していた僕の栄光の座も、砂糖菓子が崩れるように、もろくも崩れてしまった。彼は大人。僕は相変わらず子供ってところか。これはちょっと大げさか?。昨夜もそのことを僕が言うと、ママ曰く、「また、ナンバーワンに戻れるじゃないの」。「そりゃそうだ。あっつははははあ」と皆、淋しそうに笑った。 それにしても、今まで当たり前のように顔を見、話し、笑っていた人がいなくなるのは、淋しいものだ。死ぬわけではないから、会おうと思えばまたあえるわけだが、それでも、なぜか複雑な心境である。今の社会は昔と違って、終身雇用制が崩壊し、人減らし、リストラが日常茶飯事で行われている。彼もそんな不安定な社会に自ら決別を決心したのだろう。第二の人生を静かな故郷に求め、そこで生きるのも良いと思う。なんでも、海と山が近くにあるそうだ。飛行機も家の近くに止まるそうな。僕達は、「新鮮な魚を食いに行きますよ。特にタコが好きですから」と言って、彼との再会を誓った。ほぼ三時間の饗宴。「今日のお足はすべて、ロハよ」。さすが太っ腹、ママさん。またお願いします」で、お開きとなった。
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