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かずぴーは、フライものが好きだ。 ソースをたっぷりかけて食べるのが好きだ。 お弁当のおかずにメンチカツを入れて 大事なソースを入れ忘れたの気づき バス停まで、ソース片手に必死に走る。 間に合った。
早朝のバス停は、並んでいる人も少なかったが 私が彼のところまで行ってしまっては 彼がバツの悪い思いをするのではないかと思い 少し離れたところから、手招きで彼を呼ぶ。 彼は、しぶしぶ、という様子でやって来た。
「(ソースを手渡し)ごめん、ソース入れるの忘れた」と私。 「(そそくさと受け取るとポケットにしまい)べつに、いらねーよ」と彼。
なんだか悲しい。
こんなオトコのことで、私は終日悩んでいるのだ。
新学期が始まっても相変わらずの様子に 『どうなろうと、私の知った事ではない』とは思えず 来るべき事態を憂い、彼の進路とそれに伴う彼の苦悩を想像する。
今は、何を言っても無駄なばかりか 『言うこと』が彼をダメにすると自分に言い聞かせて 一日に何度も言葉を飲み込み 彼がオトナになるのをじっと待つ。
もう『可愛いかずちゃん』はどこにもいない。
なんだかとっても悲しい。
いつの日か『素敵なかずさん』が現れるのだろうか。
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