死神の微笑み <1> - 2003年03月06日(木) 夜の新大阪駅はいつものように人であふれていた。 会社帰りのOLやらいちゃついている若いカップル、ほろ酔い気分のサラリーマン。 人々はそれぞれの行く先を見つめて、わき目も振らず歩いていた。 誰もが他人の行動に視線を移すことはない。 もし、移ることがあるとあるとすれば、それはものめずらしさか軽蔑の視線だった。 僕はそんな人ごみの中をかき分けて、必死に探していた。 ファーストフード店の中や、喫茶店、本屋の中にいる人の顔もできる限り一人一人確認した。 すれ違う人と肩がぶつかるたびに、「ごめんなさい」と頭を下げ、相手の顔もみらずに走りだした。 何度謝ったか覚えていない。 本当は「お前が邪魔なんだよ。ボケ。」と言いたかった。 −早く探さなければ− 新潟からやっと帰ってきて、ほっとする間もない。 −やれやれ− そう言えば、さっき見たあの女の子は本当に新潟で出会ったあの少女だったのだろうか。 「それ」はほんの一瞬のことで、本当にそうだったのか確信はない。 それでも、この目で確かめたかった。 新大阪駅の構内を1時間走り回ったが、結局見つからなかった。 周りが寒さで身を縮めているのに、僕だけは顔から汗と白い湯気をだしていた。 一瞬見かけたさっきの場所に戻り、人ごみの中で一人だけ息を切らしながらもう一度360度見回して、そこで僕は諦めた。 −だいたい、あの少女が大阪にいるわけがないじゃないか−と自分に言い聞かせた。 足は疲れのせいでガクガクていた。 もし、あの少女を目にしただけなら、それほどこだわらなかったかもしれない。 似た女性だったと自分を納得させていたかもしれない。 僕がどうしても忘れられないのは・・・確認したかったのは・・・少女の表情だった。 少女はこっちを向いて微笑んでいたのだった。 今回のは前回の「音の記憶」の4倍以上あるんだよねぇ。 長い連載になりそうだな。 書き上げたら5倍くらいになるかも・・・。 実はこの部分はものすごく書き直したいんですけど(爆) 今日の日記は自己満。 さっ、明日も頑張らなきゃ。 ...
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