星 間 旅 行
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駅前の古めのマンションに引越しした。 10階くらいの高さで、窓からは駅前のビルが並んでいるのが見えた。ドアも手垢が付いていたので、洗剤をつけてゴシゴシこすった。この部屋は前にはカルチャーセンターの一室に使われていたようだった。講師名とコース名などが書かれていたのでそれも消した。 部屋を見渡すと、わりと広かった。ふすまの向こうには和室があって・・・。タオルケットや靴下の片方などが落ちていた。え?もしかして、これって夜逃げした部屋なのかしら?と思った。ずっと奥の方に目をやると布団が敷かれていた。夜逃げではない。人が住んでいるようだった。隣との境はふすまだったのだ。古いといっても隣人とふすまで仕切られた部屋なんて、明治時代の書生のようだなあと思った。 良く見ると隣のふすまの向こうは高校生の兄弟2人が暮らしているようだった。狭い所に机が2つならんでいて、コタツの上には黄色のiマックが置かれていた。夜2人が帰ってきた。縞々の野球ユニフォームを着てバットを担いでいた。彼等のイビキはうるさく、体臭が臭くてたまらなかった。 あっちのふすまの向こうには3人の家族がいるようだった。私達が夜、眠ろうとしたら、その部屋はその家族の部屋だったらしく、気が付いて、部屋を変えた。 私たち以外の部屋は南を向いていて布団が干せるが、うちは北側で、西向きの窓が一ケ所あるだけだった。これでは洗濯物もかわかない。いつか彼等に場所を貸してもらわなくてはと考えていた。東のほうにいくとテラスと出口のようになっていて、そこから外のビルとエレベータが見えた。私はそこのくもりガラスを半分だけ手前に引いた。
PS: 他にもうひとつ見たのだけど、忘れました。
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