| 2004年03月28日(日) |
砂の器 Last Symphony 最終楽章 完結編 |
砂の器
あさみの気持ちを表すとされる「やさしいキスをして」から始まった時このドラマは “和賀・あさみ”のドラマではないことをあらわしているようだ。 このドラマは「宿命」であり秀夫が生み、和賀が育てた「宿命」こそがすべてである。
第1話を見た時とても華やかな光輝いている映像だと私は衝撃を受けた。 しかし2.3・・・と進むにつれ暗く地味な展開へと続く。 どうしてだろうと感じていた。 「和賀に入れ替わってからは栄光の人生だな」と 刑事が言った。 あの時までは華やかな栄光だけの人生だった。 和賀英良の人生は光輝く華やかな人生だった。 それは三木に会うまでは・・。あの時和賀は秀夫になってしまった。 秀夫になってしまったからこそ三木を殺してしまったのだ。
父と息子の旅は終りを告げる。そこには三木がいた。 父は息子を思い、三木もその息子を思う。 「あの子はワシが面倒みる」 「最後になにかいってやれ」 別れに見せた笑顔。せつない笑顔だった。素晴らしい演技だった。
彼を愛したもの。 彼の才能を愛したもの。 彼の「宿命」を愛してくれたもの。 彼は最後、その人との別れに微笑んでみせた。せつない笑顔だった。
ラスト10分。まさにラスト10分にすべてがこめられていた。 長い年月がたった父と息子の再会。 秀夫の目からは涙があふれる。 「あなたが憎かった。あなたの子ともでいることが嫌だった。 本浦秀夫を消してしまいたかった」 その言葉にうなずく父。 「三木さんを殺してしまいました」 まさに秀夫だった。そこにいる男は秀夫でしかなかった。
握り合う手「秀夫の手だ」 和賀の手は温かい・・ここに続いていた。
「宿命」を聞かせたかったのはまさにこの人だったのかもしれない。
終りました。あぁ、終ってしまいました。 長い3ヵ月だったと思います。初回から思うことは多々あるけれどラスト10分を 目の当たりにして今は感謝の気持ちでいっぱいです。 素晴らしい共感者の方々。 中でも今もっとも注目されている渡辺謙さんとの共演。 厳しくも温かい眼差しで和賀のことも中居さんのことも見守ってくれました。 そして中居さんにとって特別な存在であろう原田芳雄さんとの共演。 原田さんとは本当にラスト10分の共演でした。その時中居さんはどう思ったのでしょうか。 このような作品に中居さんをキャスティングしてくれたすべての方々に感謝したい。
そしてなによりも秀夫の気持ちを一番とらえていた、きっとこの撮影の間ずっと 和賀と秀夫のはざ間で苦しんでいたであろう中居正広さんに感謝したい。 うん、大きくなったね。あの涙は本物だった。これであなたから 「せつないよなぁ」という言葉は聞かれなくなるのだろうか。
砂の器のHPの最終話ギャラリーから“砂の器”が消えていた・・・。
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