留学先での独り言

2002年07月22日(月) 留学生から見たアメリカ経済の展望

昨日はWorldComの破産について書いた。その他Merckも不正会計を
して問題が起きている。これだけで済むのか、氷山の一角か。

昔会社で働いていた人間として、売上なんかちょこっと鉛筆をなめ
れば数字なんていくらでも変わるのは承知してる。このQuaterに
数字をどうしても出したいというのであれば、かなりグレーなやり方
だが数字は調整できる。

ただ問題はその後だ。必ずリバンドが来る。そしてそんなときは見栄
をはってでも成長しなければいけないときか、もうどうしようもなく
悪いけどそれでも体裁を整えなければいけないときか、のどちらかである。

こういう決定はもちろん現場レベルでは下りない。上から内々に、しかし
異論は一切認めない絶対命令として降ってくる。これは日本の会社、
アメリカの会社関係ない。だからこういうことが起きるのは絶対
トップダウンであり、トップがこういう判断をしたのは間違いなく
強い内外圧によるものを想像できる。

いくつかの違う業界がこのような不正会計をして、発覚したのは何か
因果を感じる。たまたまとは思えない。今まで許されてきたのが急に
だめな根拠があるのでは。それは何か?推測するに実はアメリカも
本格的な不況の波が来ているんだと思う。

先週グリーンスパン議長が強気の経済楽観論を展開し、日本政府も
それを追認するような発言を行った。はたしてそうだろうか?

ここ3年の大学の授業料値上げを見ていると、伸びざかりのはずの
州の税収が落ち込んでいるのがよくわかる。また学生の就職などの
話を聞いていると、ちょっと前まで好況だったとは思えない。政府の
対テロ対策は愛国心をあおり、無職の若者に従軍させて失業率の
急激な低下を防いでいるだけのように写る。アメリカ版経済バブルに
酔っていたアメリカ人は夢からまだ覚めようとせず、ブッシュが提唱
する強いアメリカの中で夢の続きを見ようとしてるのではないか?
その証拠に元々保守色が強いここ南部で保守系の議員の力が明らかに
増している。その例として職員98%が就任に反対したある候補を、彼ら
の意見を無視するかのようにUSMの学長に添えた。(これが大問題に
ならず仕方ないと受け入れる所が、民主主義の発達していない
ミシシッピらしさだと思うが。)その学長とは白人が優位であった古き
良きアメリカを支持する、議会が送った典型的な保守系の人間なのだ。

全くとはいわないが、日本でバブルがはじけたときに似ていないか?
まだ、まだ、と現実を受け入れず、無理しているうちに取り返しが
つかなくなる。これは10年後、20年後に歴史が判断すると思うが、
2002年はアメリカでバブルがはじけた年となるのではないか。

やはり過去の歴史がそうだったように、歴史は繰り返されるのである。




えー今日は経済全くド素人の、トレーナー見習がお届けしました。


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