留学先での独り言

2002年10月23日(水) 筋肉疲労?

まずお知らせ。

すでに報告済みかも知れないけど、来週10月30日、vsTCUの
フットボールの試合に帯同することになりました。こないだの
USFに行けなかったけど、ヘッドトレーナーの計らいで今回の
遠征に入れてもらえました。

当日ESPN2にて6:30p.m.から放映予定ですので、在米の方で
お時間がある方はチャンネルをあわせて見て下さい。一瞬でも
ぼくの姿が映るかどうか、探してくれるとうれしいのですが。

さて今日の話。実習先の高校で今日はずいぶんと怪我の評価
をした。その中の一人に左肩からひじにかけてのしびれを
訴える男の子がいた。彼は野球をしていてピッチャー。今
は秋の練習中だという。話を聞くと投げているとだんだん
力が入らなくなり、痛みが発生するという。また氷をあてても
次の日まで痛みが残ることもあれば、残らないこともあると
言う。去年も同様なことが起きたが、今年も練習シーズンに
入ると悪くなったという。コーチは「疲れ」だというが、
一応トレーニングルームに来たとのこと。

まず患部を見た。とりたてて腫れがあるわけでもないし、
しこりもない。普通だ。首から肩、ひじにかけて触ってみても
どこが痛いというのはない。次にROM(可動範囲)を調べた。
ROMは問題ないが、動かそうとすると痛みを訴えた。次に
筋力のテストをした。驚くことに左側の筋力が右側より
はるかに弱い。特に上腕裏表、それと手の指を曲げたり伸ばし
たりする筋力が明らかに右に比べて左が弱い。

いやーな予感がした。

これは疲れでもなければ、筋肉や靭帯、筋力不足の問題
ではない。恐らく脊椎のC6、C7あたり(首の部分)の問題だ。
本人の話によれば今まで首をいためたことはないというが。

すぐに高校のヘッドトレーナ−に報告した。彼はぼくの話
を聞き、本人にも追加の質問をし、その後いくつかの確認
のテストをした。そしてぼくと目を合わせ、うなずいた。
どうやらぼくの怪我の評価は正しかったようだ。

ヘッドトレーナーはその場でチームドクターに連絡を入れ、
明日の診察の予約をとるとともに、生徒には今晩両親から
ヘッドトレーナーに連絡入れるように伝えた。また診察
には必ず親が付き添うようにとも伝えていた。

わかり易いと言えばわかり易い怪我の評価だったと思う。
それでもそういった経験のないコーチは、彼の肩からひじに
かけてのしびれを「疲れ」からと判断し、練習を続行させよう
としていた。まだ医師の判断がないので何ともいえないが、
練習を続けても、筋トレをしても治るものではなく、むしろ
悪化する一方だっただろう。

アスレティックトレーナーってこういうときは必要だなって
思いなおした。役目はあるものだと。


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