カウントシープ
indexpastwill


2005年02月05日(土) 再生される記憶

普段は一年に一度くらいしか行かない映画館に行って、『オペラ座の怪人』を見てきた。明日は『ハウルの動く城』を見ようと、指定席も購入してやる気満々。明日から入院なので、死ぬ前に後悔がないように見ておこう、ということにしたのだ。

そういう冗談を言えるくらいには、もう心の準備はできた。映画に行こうと思ったのは、入院中に少しでも思い出すことに中に、楽しかったことや印象深かったことがあったほうがいいと思ったからだけれど、『オペラ座〜』は悲恋モノだからちょっと悲しい気持ちになったかもしれない。

昔、誰かのエッセイを読んでいて、その人は北極だかどこかを1人旅していたのだけれど、そういう孤独の中で何を思い出すかというと、昔見た映画のことをじっくり1コマ1コマ思い出すのだと書いてあった。それで、ボクは、一人ぼっちの時に思い出す歌や映画、心を沸き動かすようなものがあったらそれはきっと幸いだと考えたのだ。

高校生の時、ミュージカルの好きな友達がいて、ある日これいいよ、とくれたテープが『オペラ座の怪人』だった。舞台を見たこともなかったけれど、音楽がとても気に入って何度も何度も聞いていた。1年近く聴いていたので、終いには全部の台詞を言えるし唄えるようになった。何度も聴かされて、家族もそのフレーズを覚えてしまった。
大学生になって少しお金ができた頃、初めて舞台に行ってからますます虜になった。そしてそれからずっとボクはその舞台に魅了されている。


ロビン