カウントシープ
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ボクの父親よりも年配の人がいて、その人の庭には、果実のなる木が沢山生えている、その果実の話を聞くのがボクは好きだ。 今植えている木は、ボクが知っているだけでも、レモン・キウイ・リンゴ・スイカ(野菜か)なんかが生えているし、もちろんそのほかにいろんな種類の野菜が育っている。
ボクは家も農家じゃなくて、近くに出入りできるような畑もしらないから、野菜がどんな風に出来ていくのかも、どんな風に手を入れていくのかも知らない。だからその人の話はどれも面白くて興味深いのだ。
「今の敵は金蛮(かなぶん)です」とその人は言う。朝起きて見に行くと、やっとこぶしくらいに育ったリンゴにいっぱい、金蛮が群がっているらしい。木をゆさゆさとゆすると、半分は落ちてきて踏み潰して退治するのだけれど、あとの半分は飛び去っていって、翌朝またやってくるらしい。リンゴひとつ育てるにも沢山の苦労が必要なのだ。
「林檎を一つ一つ包めばいいのですがね」とその人は苦笑いしていた。(その人は黙っているととってもおっかない顔に見えるけれど、実はとても易しい人だと最近知った)
その話によって金蛮が印象つけられたが、そうして意識して歩いてみると、確かに夜の散歩の間に金蛮を沢山見かけた。地面に落ちていたり死んでいたりするものが大半で、残念ながらこのあたりに果実のなる木はないのだけれど、もしあって、それに金蛮が沢山群がっていたら、それはそれで結構インパクトに残りそうで、出来れば見たくないな。
ロビン
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