
道標|≪過去を見つめて|あさっての方向へ≫
2002年04月19日(金) |
明日は頑張れ阪神タイガース。 |
大学のゼミの先生は、私が生まれて初めて出会った 生粋の関西圏人であり、阪神タイガースファンであった。 地元に球団を持たない東北県民の多くがラブ・ジャイアンツ、他球団のファンはサイレントマイノリティとなる中、ましてや地域密着型球団ナンバーワンに輝く阪神ファンは遠い夢の国の住人並に遠い存在であった。
私は割合阪神が好きだ。
野球にはあまり興味も無く、いまだに外野と内野の区別もつかないずぶの素人が何を言う、と失笑を買いそうだが、ともかく、好きだ。 小学校2年生の学芸会で虎の役をやったのがきっかけだ。クラスの男子に「阪神」と呼ばれ、それからなんとなく親近感を持ち、トドメがこれ、 朝のニュースはズーム○ン朝!と決めていた子供の頃、 各地方のキャスターが争うように地元球団の速報と応援を繰り広げるコーナーで、いつもぞんざいな扱いを受けるのは関西のアナだった。福○アナ(澤じゃない方)達からの暴言にもひるまず、「阪神ガンバレー!」「明日は負けませんよ!!」と絶叫する眼鏡のアナの健気さは、私の胸に深く残っている。 くるくる回る虎ジマの旗。
阪神というよりも、阪神ファンが好きなのである。
「―――――阪神ファンはね、疑い深いんですよ。
オープン戦で連勝しようが監督が変わろうが、 すぐ諸手を挙げて大喜びしない。 だまされへんぞ、だまされへんぞと納得が行くまで 疑い続けるんですよ。」
先生がおっしゃったこの何気ないことばを私は一生忘れないだろう。 自嘲気味でも悲壮めいてもいない、とても明るい声。
ああ、これだ。 まるで母の愛のような大いなる愛。
先生はきっと、疑いながら愛してやまずに今日も阪神を応援しているだろう。 星野阪神頑張れ。 今日は負けたけど、明日は勝てるさ。
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