古畑亜紀の日記
日々の雑記帳です。思い付いた時に
気分にまかせて書きます。

2008年04月28日(月) 真髄にこだわる

出張から戻ってさっそく別件リハーサル。

私にとってはとんでもない曲をとんでもない速さで初見(笑)。
まばたきしてるひまもなくて、コンタクトドライアイ状態。
上からしたまでびっしり書かれた譜面をふめくりするひまもなく…。

「これって細かいうえ、いわゆるトランペットで演奏する場合の定番よりかなり早いのでは」と思いながらも、なにがオーソドックスととらえるかは人にもよるので…いきなり勝手に主張するわけにもいかないし(笑)。まずはがんばりました。


そこで関係ないんだけど、私はこのリハーサルでやった、とあるジャンルはふだんは避けています。
クラシックの人間はほかのジャンルの人がクラシックを活用することを楽しく感じるほうが多いんじゃないかと。
しかしほかのジャンル、とくにとあるジャンルの方はクラシックの人間が自分の属するジャンルに近づくと、あらかじめスタイルをまっとうしないやつはこれに触るな!みたいなことを全くなんのまさに忌憚のない言い方(笑)であっさりと命令したり、異常に批判したりする。
全員がそうではなくオープンでフラットな方もいらっしゃいますが。
ジャンルではなく、そのジャンルに属する一部の人たちの攻撃性どぎつくて、結果そのジャンルとのコラボは苦手だというぐちをこぼすクラシックの人、けっこう多いのですよ。


私はどまんなか正統派のクラシックだけしか、あってはならない、やるなよとは思わない。だって音楽は私物じゃないからどの思想にも独占されないから。
どまんなか正統派、美学として、目標として、指標としては目指しますが、それは自分の勉強に求めることです。
あくまでも提案したりディスカッションするもので、勝手に決めたりはしない。

コラボの場合ジャンル美学の詳細徹底よりも現実にコミュニケーションすることが先だと思います。

自分の属するジャンルの美学の真髄にこだわるよりも、コミュニケーションできる形を探して見つけることのほうが大事なんだという価値観、たまにわるぎなく無視される(笑)けど、今回はそうじゃなくてよかったです。

コラボはどちらも自分の家風百パーセントではないわけです。しかし共通項を探して形にすることがコラボの真髄になり、楽しみになるんではないでしょうか。

「おれの家では、おれが一番先に、おれのすきな湯加減の風呂にはいるのが、先祖代々の掛け軸に書いてあるんだ」
みたいなこと、温泉にきて言っても場違いって事象と似てるかな(笑)。

今回のコラボさん、寛容で、天然掛け軸(笑)じゃない大人のプレイヤーさんなのでとても楽しいです!がんばろっと☆


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