あ〜あ…と大きなため息をついた。「ため息の数だけ、幸せが逃げるんだよ」と娘が言った。「いいもん、いっぱい、幸せ持っているから、ひとつやふたつ…」と強がってはみたものの、急いで息をいっぱい吸い込んだ。やっぱり、逃がしたくない。ひとつ、ひとつが大事な宝物…