xxxxxx 表面張力(仮)

虚実入り乱れても記録
20010802--



2003年10月16日(木)

あの時間は彼の中で今はどんな形になっているのだろうか

 帰国したらしい。某所より情報入手。
 連絡がこないことなんて分かり切っているのでいいんだけど、それでも体の奥が騒がしい。情けない。
 夫を見ていると思うけれど、過去の女についてはもう自分の内側にしっかりとしまい込んでしまう男の人って多いのだろうか。夫は少なくとも語らない。勿論、現在の相手である私に多くを語るのもどうかとは思うけれど、多分、他の人にも語っていないよう。素振りにも空気にも出さない。それは完全に断ち切れているのか。大事な思い出になっているのか。

 さすがに夫も、付き合い始めには時々ぽろりと口にした。人は過去の経験を現在と比較して物事を考える。彼はそれを口にしてしまっていたのだろう。無邪気に。
 特に聞きたくないなどはなかったのだけれど、それなりに興味を持ってしまっていた私を見ていて、話すことは少しずつなくなった。それを見て私も訊くことをしなくなった。大事な思い出かどうかは私には分からないが、私が引きずり出していいものでもないだろうからだ。少なくとも私は話せない。

 奴にとって私との時間は、今はどういう形になっているのだろうか。それを知ることはないのだろうけれど、この先、知りたいままでいそうな自分が鬱陶しい。
 この感情は奴への未練ではないと思う。そう感じる。多分、過去の自分へのモノだ。
 もし、奴にとって大事と思えるような過去になっているのなら、私自身の過去への思いが軽くなるような気がする。それだけの浅ましさも漂う感情だ。だいたい、大事な過去云々と言っている時点で女々しい。だからとてもとても情けないんだけど、そう考えてしまうことはまだ止められない。
 奴があの時間を大事に考えていて、それで奴自身もシアワセになっていたらとてもいい結果なんだろうなと、思う。それを知るのはいつだろう。



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