| 2001年09月06日(木) |
今日はまた本命の一冊を決められず。ミス・マープルものなど。 |
今日はまた本命の一冊を決められず。ミス・マープルものなど。 調子がいいときは次から次へと読破してやむことを知らないが、最近は冒頭がどんなに面白くてもいったん止まることが多い。もやもやした何かが足止めをする。読みたい本がいっぱいあることが原因だろうか。いくら読んでも同じというような無意識の徒労感が踏み出す足を重くしているのだろうか。昨日までの生活の中心にあった「古着屋総兵衛影始末」にしても冒頭を読んで閉じてからもう一度開くまでに時間の経過を必要とした。 というわけで今日はいわば冒頭的読書。 河合隼雄「子どもの宇宙」(岩波新書1987.9)この筆者の考えをすべて語っていると思われる「はじめに」の部分。8ページまで。 「ひとりひとりの子どもの中に宇宙がある」 高木仁三郎「市民科学者として生きる」(岩波新書1999.9)6ページまで。 アガサ・クリスティ「ミス・マープル最初の事件(牧師館の殺人)」(創元推理文庫1976.6)20ページまで。クリスティの作品はこの20年ほど一部の例外を除いて読んでいなかった。かつての熱が嘘のようだ。ただ例外はあって、クイン氏ものはなぜか気に入っていて何年か前の「ミステリマガジン」でクリスティ特集には喜んだ。たまに読み返したいシリーズだ。 佐伯泰英「密命(残月無想斬り)」(祥伝社文庫2000.3)18ページまで。行った本屋にはこのシリーズの3と4しかなかった。1と2を読んでからと思ったが、「古着屋総兵衛影始末」の後遺症でちょっと手を出してしまった。当然のことながら総兵衛とは異なる味の主人公で、池波正太郎でいうと「剣客商売」か藤沢周平の味わいだろうか。それにしても、これもあれも「書き下ろし」である。凄い。
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