読書日記

2001年10月02日(火) 佐伯泰英「密命(弦月三十二人斬り)」「密命(残月無想斬り)」「刺客(密命・残月剣)」「火頭(密命・紅蓮剣」どれも傑作。

佐伯泰英「密命(弦月三十二人斬り)」「密命(残月無想斬り)」「刺客(密命・残月剣)」「火頭(密命・紅蓮剣」どれも傑作。
 「密命(弦月三十二人斬り)」(祥伝社文庫1999.9)「密命(残月無想斬り)」(祥伝社文庫2000.3)「刺客(密命・残月剣)」(祥伝社文庫2001.1)「火頭(密命・紅蓮剣)」(祥伝社文庫2001.8)の四冊、一気に読了す。ほとんど列車と飛行機の中で読んだ。主人公、登場人物たちはレギュラー化しているが、1冊ごとに趣向が違うので飽きずに読むことができた。もちろん、シリーズものの安定した楽しみも味わえる。
 始まりは1709年、惣三郎は35歳だった。5作目の「火頭」は1719年、惣三郎も45歳になる。無敵の惣三郎も当時は老年の侍である。剣の冴えが鈍っても当然のはずが、大事件の続発がそれを許さない。その点で少し、ほんのすこし「剣客商売」ともにているか。
 四冊目の「刺客」を読んで、これで当分は惣三郎とはお別れだと寂しかった。佐伯泰英の本はどの書店でも見当たらなかった。長崎駅の「メトロ書店」にもなかった。
 もっと大きな本屋ならあるさと京都の四条河原の「シュンク」に行ってみた。さすがだった。ケイブンシャ文庫の新刊として新しいシリーズらしい「逃亡(吉原裏同心)」があった。知らなかった。巻末に作者、佐伯泰英の時代小説作品歴があった。見ると今年の8月付けで第5作「火頭」が出ているのに気が付く。さらに予定として影二郎と総兵衛の新作が年内に出るらしい。
 そういうわけで「火頭」を探して購入した次第。
 また、寺町の小電気街の古本屋で「異風者(いひゅもん)」を発見。250円で即購入。
 それにしても恐るべき筆力である。すべて書き下ろしで作品の質が落ちない。未読のシリーズにも十分期待できる。
 このところ佐伯泰英の時代活劇ばかり読んでいる。
 他の作者の時代劇にもやや興味が沸いてきた。佐伯泰英が終わったら誰の何を読んだら良いだろう。我が家にある時代小説を引っ張り出してとにかく読んでみようか。
 ほぼ1週間ぶりの日記書き。時間が足りず、ここまで。


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