読書日記

2001年10月15日(月) 「ほぼ日刊イトイ新聞の本」と「三鬼の剣」を読む。

「ほぼ日刊イトイ新聞の本」と「三鬼の剣」を読む。
 糸井重里「ほぼ日刊イトイ新聞の本」(講談社2001.4)を読み終えた。軽い気持ちで手にとったが、読み始めたらこちらの琴線に触れることが多く、感動の実録長編エッセイと褒め讃えたい気分いっぱいになった。失礼を承知で見直したというべき感じである。恐るべし糸井氏である。
 鳥羽亮「三鬼の剣」(講談社文庫1997.1)を読んだ。最新作を褒める声をラジオで聞いてからずっと気にかかっていた作者である。江戸川乱歩賞受賞の作品は現代ものだから時代小説の一作目でまず面白さを確かめたいと思っていた。贔屓の佐伯泰英氏と比べたかった(お二人に失礼だが)。
 簡単に言うと予想以上に面白かった。殺陣の迫力はもちろんのこと、人物描写や謎解きの部分もしっかりしていて全く飽きさせない。鮮明で爽快な文章に乗って物語の結末をその日以外に伸ばすなど否定するしかない疾走感がある。
 純粋なチャンバラ小説である。この面白さ、楽しさ、愉快さ、素朴さは他にはないだろう。佐伯泰英氏との比較は宿題となった。


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