読書日記

2002年01月28日(月) 上野瞭さんの訃報を見た。

上野瞭さんの訃報を見た。最近はエッセイ集ないし意見集のような本をときたま読むだけだった。具体的には憶えていないが大病をして体力が落ちて肉体的には生活がつらくなったというような文章を読んだ印象がある。
児童文学の評論にせよ、日本社会への批評的文章にせよ、骨のある生きかたと筋の通った主張が好きだった。3年か4年おきに出る随筆集を読むのをひそかに楽しみにしていた。今、手元にあるのは、1978年の「われらの時代のピーター・パン」(晶文社)と1985年の「日本のプー横丁」(光村図書)の2冊。潜在意識のレベルで、は大げさであるにしてもだいたいいつも気になって手近に置いてある本だ。筆者が亡くなってからでは遅いが、少しずつ読みなおしたい気分になっている。
学生時代に、佐藤暁やいぬいとみこ、神沢利子、さらにイギリスの伝統あるファンタジイに出会っていなければ、上野瞭さんの作品とはかすりもしなかっただろう。
先日の、いぬいとみこさんにつづいての同時期の上野瞭さんの死去は衝撃が強かった。
改めてお二人のご冥福を祈る。


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