| 2002年03月17日(日) |
岡本賢一「ワイルド・レイン1 触発」(ハルキ文庫2000.9.18)を読んだ。 |
岡本賢一「ワイルド・レイン1 触発」(ハルキ文庫2000.9.18)を読んだ。 朝日ソノラマの文庫で何冊か読んでいたので、主人公のレインはワイルドな筋肉マンでスペースオペラのような宇宙を駆けめぐるSFアクション小説だとずっと思っていた。表紙のヨコタカツミという人の絵を見てもこれが主人公の姿とは思っていなかった。敵方の肖像だろうと思っていた。 ところが、読み始めてレインという人物の描写があり、表紙絵と見比べると、思い違いに気がついた。一応これはレインなのだと気がついた。 それにしても、裏表紙にある「スペース・アドベンチャー」は誤解を生む。全然「スペース」じゃない。全然「アドベチャー」じゃないじゃない。確かにそういう場面はあるにはあるが、全編を覆い尽くすほどのものじゃない。(というほどでもないじゃないが) 人智を超える神のようなパワーをめぐる超能力対超能力の戦いの物語だった。 全約270ページはちょうどよい、いわば節度ある長さで、面白さとほどよく調和している。 26世紀の未来。人類最高のパラ能力者レインは最愛の女性を失った「過去の事件」から逃れられず鬱々とした日々を送っていたが、現実は彼を自由にして置かなかった。超強力なパワーを手に入れるために邪悪な意志がレインに関わりのある家族を誘拐したのだ。急速にレインは己の意志とは別に全ての事件の渦中に引き寄せられることになった。 久々に迫力あるエスパー物を読んで満足した。 単純で読みごたえのある佳作である。
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