| 2002年03月21日(木) |
丸谷才一「女ざかり」(文春文庫1996.4.10)をほんの少し。 |
丸谷才一「女ざかり」(文春文庫1996.4.10)をほんの少し。 この著者の長年のファンのはずが、小説類は意外に読んでいないの気がつく。軽めのエッセイもそれほどでもない。「梨のつぶて」に始まる一連の書評集が大好きだったのである。多少背伸びして高尚な評論を読んだ気にさせてくれるのが良かった。まだ、それほど多くの人に知られているようでもないのも魅力だった。本を選ぶ時や読む時の基点だった。小説については長編は一つも最後まで読み通しているものはないし、中・短篇もいくつか読んだにすぎない。 長編は冒頭に触れ、うまい書き出しだと感服するのが常だから、最後まで読み続けてもよさそうなものなのに、そうならない。うますぎるのが原因で、そこに何かあるのである。中・短篇の場合はもっと顕著で文章がすばらしすぎるところに理由がありそうだ。感心するのみ。 悪い印象は全くない。見事という印象が残っている。 この「女ざかり」も40ページまでしか読んでいないが十分に面白い軽い読み物風のものになっている。著者の蘊蓄と主人公の一人である記事の書けない論説委員浦野重三のおかしさ。 大新聞社の論説委員の一人である女性が主人公という設定も興味津々。
|