2002年07月12日(金) |
佐伯泰英『足抜』(勁文社文庫)を三度目で読了す。 |
佐伯泰英『足抜』(勁文社文庫)を三度目で読了す。 幾つかの支流に当たる小事件を解決しつつ本流たる大物花魁の逃亡・足抜け事件の謎に迫っていく。 吉原の鴛鴦夫婦、幹次郎と汀女は一作目に引き続き活躍するが、今回は特に幹次郎が全面に出て汀女は前回ほど目立たないので物足りなかった。 どうやって吉原から抜け出したのかという謎がメインで探偵小説の味わいも少しあり、楽しめた。 その謎の真相は大時代的といえばあまりにも、でもこれはこれで大昔の探偵小説の持っていた魅力の一つ。
創元推理文庫 カーター・ディクスン 厚木淳 訳『仮面荘の怪事件』(1981・08・21初版)
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