読書日記

2002年09月12日(木) 吉田修一『最後の息子』(文春文庫2002/08/10)をちょっと読む。

吉田修一『最後の息子』(文春文庫2002/08/10)をちょっと読む。
文學界の新人賞受賞作だから手にとったわけではなく顔のよさで買ってしまった。
顔つまり本の装幀が魅力あり。石橋優美子のイラスト、大久保明子のデザインが目を引いた。
腰巻きの浅田彰と山田詠美の名前と言葉よりも黄緑色が面白い小説と思わせた。
オカマやホモの話とは思わなかった。
それでも読み始めると本を置くタイミングがつかめないほど凄く面白いというわけではないが、飽きるころにうまい挿話が出てくるので、一気読みになってしまった。
陰の現物・現場主義と呼んでおくことにする作者の挿話提出は巧みでなるほどと自分の生活を振りかえさせる密やかな魅力を持っている。
ただ一人のときに何かの言葉を確かめるように口にすることは、最後の大切なことだと思う。


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