2003年02月10日(月) |
津野海太郎『歩く書物 ブックマンが見た夢』(リブロポート) |
津野海太郎『歩く書物 ブックマンが見た夢』(リブロポート 1300円 1986年5月25日第1刷発行 p278)
もともと本や読書に関する本を読むのが好きだったが、最近これといったターゲットがなく寂しかったところに登場したのがこの筆者である。名前の何冊かの著書は知っていたのだから、再発見だろうか。 この本は17年前の本なので古い。レイ・ブラッドベリの『華氏451度』や『刺青の男』について力を入れて語っているなど時代の違いを感じる。しかし、新しいというか、一貫しているというか、全く古びていない。 だいたいレイ・ブラッドベリご本人自体がまだ現役の作家として新作が邦訳されているではないか。 あの坪内逍遥を語った本がこの著者の最新刊である。 今最も深くて濃い、本と本に関わった人についての語り部、津野海太郎の本が一番面白い。
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