こもれび。

2004年05月23日(日) 映画『トロイ』(ネタバレ)

タイトルにも書いてますが、ネタに言及してますので。あしからず。
具体的に述べてるシーンはさほどないとは思うんですけども。
ほんまに個人的な感想なので、間違い勘違いあったらすみません。

全体的に、大群の戦闘シーンの迫力と俳優陣の身体の鍛えっぷりには
感心しました。あの筋肉はどうなのよとびっくりするくらい。
ブラピも御歳40とは思えないくらいに絵にすると綺麗ですね。
個人の戦闘シーンはリアリティ求めたらあんな具合なのかしら。
鎧やら盾やら剣やら、総重量考えたらすごそうですもんね。
最近『HERO』のような類の対決シーンばかり見てるから物足りないと
思ってしまうだけかもしれません(←比べるものが違います)。
お目当てのオーランド・ブルームも、いいへたれっぷりのキレイな王子でした。
弓のひき方はLotR(ロード・オブ・ザ・リング)のレゴラス役と同じ。
それで選ばれたわけでもないだろうけど、あのひき方は好きなので良しとします。

思わず惚れてしまったのがトロイの第1王子ヘクトル役のエリック・バナと
オデュッセウス役のショーン・ビーンの二人。
どうしましょう。LotRのアラゴルンも好きだったんですけども、
戦いに強いだけでなく、現実を観て的確な判断ができ、家族想いで……等々
ヘクトルほど、いい息子、夫でありながら、魅力的ないいオトコも
そうそういないと思うんですが。いかがでしょう(誰に聞くのか?)
へたれた弟王子と少々神に傾倒しすぎな父王に翻弄されてるようにも
みえますが、ヘレンを家族と認め、トロイの王女と呼ぶあたりで、
「兄さん、どこまでもついていきます」と心の中で思いましたよ。
泣き言も言わずに(もしくは見せずに)全て受け入れる強さがある人なのかな。
それと、オデュッセウス。これは単なるあたしの好みの真髄です。
なんといっても「軍師」さまですよ。きれ者で不敵に笑う様にぞくぞくします。
しかも黒装束が似合うときたら、かっこいいと惚れ惚れするしかありません。
男に生まれたら、こういう人になりたいです。すみません、夢みてます。

衣装の青と海の青、色味の違うこの二つがとてもきれいだったのが
印象に残ります。古代ということもあり、色彩が派手じゃない分なおさらに。
そうやって古代のことに思いをはせてるうちに
ホメロスの叙事詩「イリアス」と「オデュッセイア」読みたくなってきます。
おぼろげなあらすじなら知ってるんですが、読み物として読んだことは
ないんですよね。宗教やら伝承やらをもっと頭に入れておくと面白そう。
古代絡みのものを観る時にはそのひと手間が深みをくれます。
だいたいギリシア神話からしてとても深い世界ですよね。
日本神話も面白いんですが、どちらも人間関係覚えるところからして大変です。
数年前に読んだものはだんだんと記憶があやふやになるから
読み返すたびにちょっと新鮮な気分になれるのはおもしろいですけども。

内容と別にして、ちょっとひっかかったのが音楽。
あたしは音楽のことも少ししか知らないし、映画のサントラとなるとそれ以上に
知りません。だから、こういうことはたまたまなのかもしれませんけど。
コーラス入りの曲(ケルトか東欧っぽいもの)はわりと好きでしたし。
しかし、全体で繰り返されるフレーズで、その一部が、
私の大好きなショスタコーヴィッチの『革命』の中間部分っぽいところに
どうにも似てるように聞こえるのは気のせいですか。偶然なんでしょうか。
有名な冒頭のフレーズじゃないですし、コードとかまでは
わかんなかったんですけど、なんか同じっぽいのはどうなんでしょ?
ひっかかって気にしてるのはあたしだけなんでしょうかねえ……。

一緒に行ったうちの親は、
「”アラビアのロレンス”の方がおもしろい」
とのたもうてましたけれども。同映画で主役されてた俳優さんが
今回はトロイの王様役で出てたらしいのを楽しみに行ってたくらいですからね。
映画の深さや重さをあれとくらべるのも土俵が違うんだろうなあと
思いますし、あたしは今作品もアラビアのロレンスも好きですし。
ヘクトル王子とオデュッセイア王に会いたくなったら、もう一度くらい
観にいってもおかしくないくらいには好きな作品だと思います。

   *   *   *   *   *

予告見て面白そうだったので自分のために覚書。
『海猿』と『キューティーハニー』はとにかくひとまず行く予定。
それ以降のものをいくつか。書いとかないとよく忘れるし……

☆6月の『ハリー・ポッター アズカバンの囚人』
→劇場のポスターが楽しさ引立てます。3人組に再会できる日が待ち遠しいです。
☆7月の『キング・アーサー』
→配役がとっても気になりました。もう一度原作読み直しておこう。
 ランスロットがこれまたかっこよいので、絶対一度は観に行くと思われます。
☆8月の『LOVERS』
→タイトルの英語の下に”謀”とくるあたりそそられるものがあります。
 チャン・ツィイーが今回は盲目の踊り子役とのこと。相変わらずキレイです。
 金城君とアンディ・ラウがどうくるのか。不安と期待が混ざってます。
 『HERO』のワダエミさんが今作の衣装担当とのことなのでそちらも楽しみです。


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立見皓夜 [MAIL]

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