芥川賞作品(「ハリガネムシ」)を雑誌で読む。高校で倫理を教える若い教師が醜い娼婦とドロドロした関係をつづけ校務はほったらかしで車で放浪する話。現代の世相風俗はここまで堕落しているとは思わないけれど、人の道を説く教師が教壇を離れるとこんなことを考えているのかと思うとリツゼンとなる。「高校教師である以上、彼を取り巻く社会環境や職場生活それ自体のうちに、主人公を外側から締め付ける枠がある筈だ」というのは選考委員の黒井千次の選評の一部。心が洗われるような作品が読みたい。