白月亭通信別記
老い先短い残照の日々、
おりふしの所懐を、
とりとめもなく書き留めて…

2004年12月15日(水) 一丁字

 難意語のつづき。松本清張を読んでいたら「一丁字(いっていじ)」ということばに出会った。

「タニ(人名)は眼に一丁字がなかった」(「骨壺の風景」)

 七十年の生涯ではじめて出会ったことばだ。急いで辞書にあたると「無学で字の読み書きができないこと」とある。引用文は続いて「おまえは素養のない女だ」とあるからこういう意味であるわけだ。知らないことがまだまだ多い。


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