2003年09月16日(火) 文章ラブ
ヴォナスェーーラ!井ノ本ですよ。 初出勤でした。 ジーパン可だと知りウキウキです。 バンドTシャツ着るぜ着るぜ(黙れ)
バンドTはともかく昨日みたビデオがあまりにつまらなかったのでその話を。 「予告された殺人の記録」って映画です。 ルパート・”アナザーカントリー”・エヴェレット主演。 天才・ガルシア・マルケスが原作です。 原文読みたさに大学でスペイン語を選択したぬるい過去もいまとなっては遠い昔。 マルケシズム(ちょっとやばい響き)にどっぷりつかっていた私としては期待半分不安半分。 で、見た。 クソつまんねえ! 女の子がクソなんていっちゃだめです (ツッコむ隙間を下に1行あけておきます)
緊張感がまるでありません。 単調もいいとこ。 そりゃだめだろ。 だめでショー。
マルケスの文章はほんとにクセがあります。 そのクセこそが才能。 ほんなこつすごかよ! 長編の一見無駄に描写を重ねているようで読み進めるうちに物語のうねりにこっちが巻き込まれてしまう描写もすごいですが短編・中篇の文章のタイトさもすごい。 文章だけなのに映像を喚起する力があります。 「予告された殺人の記録」はタイトルまんまの話なんですが、 その予告された殺人が起こってしまったシーンの文章がほんとにすごい。 本閉じたくなるくらい生々しいのです。 だけど映画は凡庸すぎる。 その殺人のシーンがクライマックスなだけにほんとに単調で退屈な映画に成り下がってしまっています。 マルケスにあやまれ〜とか思ってみたり。
でも文章の映画化ってのはほんと難しいんですよね。 とくに文体に特徴がある作家のは。 「アメリカン・サイコ」みたいな屑映画もできてしまうわけだ。 ちなみに「アメリカン・サイコ」の原作は傑作です。 あんな無感動な話初めて読んだ。
当たり前の話ですが映像で文章のすべてを描写できるかつーとそうじゃないんですね。 だからか知れませんが、映像も大好きですが文章はもっと好きです。
なんで最後の最後で松本引越しセンターなんだろう… もうダメだわたしは 旅に出ます。 心の。 |
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