井ノ本的
 written by 井ノ本R
 
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2003年10月26日(日) さようならエリオット・スミス

今日はネタを飛ばす気分になれない井ノ本です。

エリオット・スミスが急逝しました。

エリオット・スミスはシンガーソングライターです。
映画「グッド・ウィル・ハンティング」に書いた「ミス・ミザリー」がアカデミー賞にノミネートされたので、ご存知の方も多いのではないかと思います。
メロディが豊かで声がすばらしくてほんとに素敵な曲をつくるひとでした。

うまくいえないのですが、死んでしまいそうな音楽というのはあると思います。
実際に死んでしまうかどうかはともかく、
たぶんこの人生きててつらいんだろうなあ、と思わされる音楽。
ニルヴァーナの「イン・ユーテロ」とか。
エリオット・スミスの音楽はそういう本人が抱えるつらさしんどさを感じさせないただただよいうたよい曲でした。
だからこそ驚きも大きく。
どちらであっても死んでしまったことにはかわりはないし、
かなしいし残念であることにかわりはないのですが。
うーんなんといえばいいのだろう。
ジェフ・バックリィが亡くなったときのようなかなしさ。
ジェフの場合は事故ですがその唐突さは似ていると思います。
ある日いきなり素敵なものがふいっと消えてしまう悲しさです。
エリオット・スミスの曲がすばらしければすばらしいほど悲しくなってしまう。
死ぬとかつらいとかそういう雰囲気を感じさせない曲が逆に聞く側にとってつらいものになってしまう。
なんだかさらにかなしい気持ちにさせます。

新しいアルバムがそろそろ出るらしいと聞いて楽しみにしていたので本当に残念です。

ご冥福を心からお祈りいたします。

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