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自閉症だったわたしへ/ドナ・ウィリアムズ 2001年09月04日(火) 「自閉症だったわたしへ」読了。(私、読了って言葉を生まれて初めて使ったわ!笑。深い意味ナシ)そういえば、数年前藤井フミヤがドラマで自閉症の青年を演じていたけれど。 自閉症とは脳の発達障害によって起こると考えられているそうだ。人と目を合わせるのが苦痛だったり、言語能力に障害があったり、自分の世界に固執し、繰り返しを好んだり…。 本書は、自閉症の女性(タイトルの"だった"というのは正しくない気がする。過去形ではないから)が、自らの世界を自らの言葉で語った作品。 彼らには、世界がどう映っているのか。何を苦痛に感じるのか、彼らの中の世界はどういう世界なのか。そして、世界に適応するためにどうやって生きてきたのか。 「自分は世界に適応できている」と思っている人と、「自分は世界に適応できていない」と思う人は、読んでみるといいと思う。地球はひとつでも、みんな、同じ世界に住んでるわけじゃない。でもどうにかこうにかしてやっていかなくては。こうして生まれてしまったんだから。 印象的だったエピソード。 幼い頃、可愛がってくれた祖父が死んだのだけど、彼女にはその死が理解できなかった。16年も経ってからようやく、"人間は死にたくて死ぬんじゃない。祖父が死んだのは意地悪でじゃない"ということがわかって、大声で泣いたそうだ。 せつないね。。 続編を読むかどうかは保留。読むのはいいんだけど、文庫のくせにめっちゃ高いのよー。 |
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